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「紅色の幻想郷」

巨大な紅い月を背景に、文字通り視界が紅く染まる程一面に敷き詰められた紅一色の弾幕。後ろで流れている名曲「亡き王女の為のセプテット」とも相まって、初めて遭遇したときは震えが来るほど感動したものです。ある意味で私がここまで道を踏み外した主要因でもあります。
クリアを目指す上でも稼ぐ上でも、最後に立ちはだかる大きな壁となるこのスペル。今回はこの「紅色の幻想郷」に挑むにあたって、私が意識していたことをちょっとまとめてみます。

まず構成から。

1) 攻撃1 + 移動
2) 攻撃2 + 移動
3) 攻撃3
4) 攻撃4 + 移動
5) 移動
6) 1)に戻る

このスペルでのレミリアからの攻撃は、弾幕としての意味を失わない単位まで分解すると、「紅い大玉と、その軌跡に沿って配置される小玉」と表現できます。この組み合わせを最小単位として、速度を変えてみたり、時限式の軌道変化をさせてみたりと微妙にアレンジを加えつつ、全方位に同時に射出するのが基本形。更にその大玉の同時射出4回を1セットとして、全体のループを構成します。
とにかく弾数が多くて自機周辺は地獄のような状況になる上に、構成の基本的なデザインが同じでランダム要素も多いため、個々の攻撃間の差異があまり目立ちません。そのため、明らかに見た目に密度の高い1回目の大玉射出を除けば、ずっと同じような攻撃が続いているように考えてしまいがちです。前提条件をそこに置いてしまうと、取り得る対策も1回目の大玉が来るタイミングにだけ注意して、あとは目の前の弾を気合いで避ける、という程度のものになってしまいます。

しかし前述の通り、この攻撃はそれぞれ基本構成は同じでも「微妙にアレンジしている」という点が曲者で、実際はループを構成する4回の攻撃全てで込められている殺意の質、最終的に想定されている「当て方」が全く違います。つまり、対処法や避ける上での心構えも違うものが必要ということです。この点を意識しないと、どんな死に方をしても運が悪いか腕が悪いかのどちらかが原因としてしか考えられず、いつまで経っても取得率が上がりません。
要するに、気合い要素が強いからと言って漫然と避けていては駄目だと言うことです。重要なのは、次にどの攻撃が来るのかを常に意識し、なおかつそのそれぞれに対して対処法をあらかじめ決めておき、意識の切替をスムーズに行うことです。

というわけで、具体的にそれぞれの攻撃の特徴について見てみましょう。

■攻撃1
14方向の大玉とその軌道上に配置される小玉。少しだけタイミングと角度をずらして、それが4連で射出されます。つまり計48本。大玉自体の軌道は直線で、速度は速め。小玉の移動方向はランダム。

この攻撃の大玉は基本的にはまっすぐ飛んでくるだけなので、数こそ多いものの単体で見た場合の難易度はたいしたことありません。怖いのはその物量で押し切るろうとしてくる小玉の方です。

この小玉は数が多い上に、目の前で停止し、しかもその後どちらに向かって移動し始めるかが動き出すまでわかりません。これだけ数が多くなると同時に全ての判断を行うことは難しいため、それぞれの軌道を個別に先読みしながら順に対処したくなりますが、停止+ランダムという組み合わせでそれが封じられているわけです。よって、動き出すのを待ってから瞬時に周囲の状況を判断して、対処する必要があります。

これを念頭に置きつつ、自機周辺に意識を集中して回避に専念するのがこの攻撃に対する対処法となります。

■攻撃2
11方向の大玉とその軌道上に配置される小玉。大玉は射出後に一定の時間をかけて、初期の射出角度に対して左に90度程度まで進行方向が変化し、その後は直線運動に移行します。速度は速め。
小玉の動きは完全なランダムではなく、共通の親を持つ小玉同士を紐とみなして、それが「ねじれる」ような動きをします。

この攻撃で怖いのは、速度の速い大玉が「途中まで円軌道を描いた後、直線運動に移行する」という点にあります。レミリアの位置にもよりますが、この軌道変化はちょうど画面中央かそれよりも少し下に来たあたりで現れるため、注意して見ていないと着弾点の誤判断が頻発します。きちんと避けたつもりなのに絶妙に追いかけられて背中からなぎ倒されたとか、もしくは当たらないと思って止まっていたらあっさり正中線を抜かれたとか、このスペルで大玉に当たるときは大抵このどちらかだと思いますが、その原因はここにあります。
そして何よりも問題なのが、この大玉がちょうど攻撃1の小玉を避けている最中に来るという点です。目の前の弾から目を離すわけにはいかないため、大玉は周辺視野だけで判断するしかありません。これが着弾点の誤判断率に拍車を掛けます。

大玉、小玉ともに4種の攻撃の中で最も難しい種類が重なるタイミングで、言うまでもなく危険度も難易度も死亡率も最高レベルです。ここまで揃ってしまうと楽な避け方など存在しませんが、私は一応以下の方針で避けています。

・画面最下段に張り付かない。
攻撃1の小玉は、画面下から大玉2個分くらいの距離だけ上がった位置で動き出すのを待ちます。大玉自体の密度は低いため、運が良ければ軌道変化が意味を持ち始める前に素通ししてしまうことが出来ます。

・そのままでは大玉に当たると思ったら、避ける方向は真上と左下のどちらかとする。
大玉の進行方向に対して角度を大きく取り、予想した軌道に多少のブレがあってもそれを吸収できる方向に避けます。

攻撃2はこの大玉さえ凌いでしまえば、小玉に関してはほとんどの場合問題になりません。変なねじれ方をした場合に辛くなることもありますが、全てがランダムな攻撃1の小玉に比べれば必要な判断の回数も少なく、そもそも密度が低いこともあり、十分見て避けられる難易度です。

■攻撃3
11方向の大玉とその軌道上に配置される小玉。大玉は射出後に一定の時間をかけて、初期の射出角度に対して右に90度程度まで進行方向が変化し、その後は直線運動に移行します。速度は遅め。小玉の移動方向はランダムです。

さて、ここから後半戦。この攻撃の特徴は、攻撃1,2に比べて大玉の移動速度が遅いという点です。

この大玉にも攻撃2のそれと同様に軌道変化が混じっていますが、「一定時間をかけて90度程度まで曲がった後、直線に移行(変化の度合いが距離ではなく時間に依存している)」という性質上、弾速が遅いと射出点の周辺だけで一気に90度まで曲がって軌道変化が完了してしまうため、避ける側からすると普通にまっすぐ飛んでくる場合と見た目に大差ありません。つまりこの攻撃での大玉はほとんど問題になりません。

では小玉の方はというと、こちらは攻撃2に比べれば難しくなっていると言えます。これは小玉の配置される間隔が、大玉の速度に依存しているためです。
小玉は大玉の軌跡に沿って「一定時間毎に」配置されます。大玉の速度が速ければ小玉同士の距離は広くなり、逆に大玉の速度が遅ければ小玉同士の距離は狭くなります。結果として攻撃2に比べると、小玉に関しては密度が高く、更にランダム移動のため判断回数も多いということになります。

とはいえ攻撃1の小玉とは比べるべくもないので、こちらもさほど問題になりません。攻撃2の小玉の緩さも相まって、この攻撃の前後はこのスペルで最も楽な時間となります。このタイミングでレミリアの体力を確認し、撃破タイミング調整の準備をしましょう。

■攻撃4
11方向の大玉とその軌道上に配置される小玉。大玉は射出後に一定の時間をかけて、初期の射出角度に対して左に90度程度まで進行方向が変化し、その後は直線運動に移行します。速度は遅め。
小玉の動きは完全なランダムではなく、共通の親を持つ小玉同士を紐とみなして、それが「ねじれる」ような動きをします。

トリを飾るのは遅い大玉とねじれる小玉。攻撃2と3を足して2で割ったような攻撃です。これだけを見ると双方で簡単な方のパターンを足し合わせた駄目な子のように思えますが、その認識は誤りと言わねばなりません。全体を通して運の要素が強い「紅色の幻想郷」の中でも、この攻撃は特に難易度の揺れ幅が大きく、運が良ければなんてこと無い攻撃ですが、運が悪かったときの難易度は絶望の一言に尽きます。
これはひとえに「遅い大玉とねじれる小玉」という組み合わせに原因があります。

前述のとおり、大玉の速度の遅さは小玉の密度が高いことを意味し、そしてその密度の変化は大玉が加速しきる前の射出点付近が最も顕著となります。小玉が停止しているタイミングで射出点付近を注意深く見るとわかりますが、攻撃1,2ではドーナツ状に隙間を残して小玉が配置されているのに対し、攻撃3,4では円の中がみっしりと小玉で埋め尽くされていて、隙間がありません。
攻撃3のように個々の小玉の移動方向がランダムであれば、この固まりは散らされてしまいます。しかし、攻撃4の小玉は散ってくれず、更に恐ろしいことにこの密度の高い固まりが絶妙なねじれ方をした結果、画面の横2/3くらいをカバーする隙間のない壁となって画面上のいずれかの方向に流れていきます。当然、運が悪いと下に来ます。

攻撃2でも運が悪いと射出点周辺の密度の高い固まりが下に来ることがありますが、大玉の速度の速さによって引き起こされた小玉の密度の低下により隙間が残っていることと、同時に避ける必要のある攻撃3の大玉が遅い、薄い、直線と3拍子揃っていることから、そこまで絶望的な難易度にはなりません。正面で隙間を抜けても良いですし、画面を一杯使って大きく避けても良いでしょう。
しかし攻撃4の壁はほとんど隙間が無く、しかもそこに重ねられるのは攻撃1の4連大玉です。しまった、と思ったときには既に横方向の移動を制限されていて、袋小路で釣り天井が降りてきたような状況に嵌っています。

というわけで対処法ですが、とりあえずこのシーンで停止している小玉が上方向に動いたら危険信号、と考えておきましょう。ねじれる小玉はそれぞれの紐がS字を描くような動きをする関係上、画面の上半分と下半分で概ね対照的な動きをします。つまり下にある小玉が上に動いたと言うことは、上にある小玉は下に向かって迫ってきている可能性が;高い、ということになります。
壁が発生するタイミングはわかっているので、画面上方に意識を向けて方向を確認という方法もありますが、あまりお奨めしません。遅い弾がどちらに向かって動いているかを確認するためには、それなりの時間そこに視点を合わせる必要があるわけで、一瞬で済む体力確認とはわけが違います。
上で難易度的に「問題にならない」と表現されていても、それはきちんと意識を集中して避けていればの話であって、被弾が即ゲームオーバーを意味するこの状況で長時間よそ見が出来るほど簡単というわけでもありません。

さて、これで壁の発生さえ確認できれば解決かというとそうではなく、その後も辛い展開が待っています。壁を避けるためにレミリアの正面を外すと、今度は攻撃1の4連大玉を斜め方向で避けさせられたあげくに、攻撃1+攻撃2の最難関までに定位置に戻ることが出来ません。
結局、この攻撃で最も必要なのは「運」です。壁が下に来ないことをひたすら祈っておきましょう。実際には壁が下に流れる確率はさほど高くなく、そして壁が下に来さえしなければ攻撃3と並んで楽な攻撃です。


以上、例によって避けるときに考えていることをだらだらと文章化してみました。結構な量になってしまいましたが、ここまでやっても最終的な取得率は3~4割程度というのだから酷い話です。
流石に疲れたのでここまでにしますが、少しだけ補足を。

このスペルをとにかく取得したいという場合は、直前のスカーレットマイスタで自爆しましょう。開幕のフルパワー弾消しによって攻撃1の全方位弾をキャンセルできる上に、ランクの低下によりその後の展開も目に見えて簡単になります。
また、スカーレットマイスタ時点でのかすり数が2300を超えている場合、この場所での自爆は黒字になります。

上の構成で「攻撃n+移動」となっている所は、大玉の射出と同時にレミリアがランダム方向に移動することを意味します。いわゆる「撃つと動く」というやつです。これがまたボス側の動きとしては非常に理にかなっていて、プレイヤー側の撃ち込み効率に対して酷い影響を及ぼしています。意識して追いかけないと全然ダメージが通りません。
特に「攻撃1の射出と同時に移動する」という性質は、魔符のような前方集中型が撃破タイミング調整をする上での難易度を跳ね上げています。
逆に、撃った後に動かない攻撃3~4にかけてはチャンスです。多少無理してでも速めに正面に移動して、しっかりと撃ち込んでおきましょう。
by mostlyharmless | 2007-11-10 10:12 | th06-6